李 忠成(り だだなり)。東京都田無市(現・西東京市)出身のプロサッカー選手。Jリーグ・浦和レッドダイヤモンズ所属。ポジションはフォワード(FW)。東京都立田無高等学校卒業。2016年シーズンは32試合出場、24試合先発出場、10得点。2016年に開催されたルヴァンカップではMVPを獲得。

中高生の世代こそトレーナーが大事

中2のときに大怪我をしてしまいました。でもユースに入れるかどうか大事な時期で、そもそも試合に出れないとスカウトにアピールできません。ぼくはたまたまお世話になった方にドクターを紹介してもらって手術しました。おかげで順調に回復してユースにも入れたんです。

いまはプロなのでたくさんの出会いやサポートがあります。でも中高生にはほとんどありません。そんなときにドクターやトレーナーとの出会いは、その選手の人生を変えてしまうほど影響力があります。

選手の目線でも「トレーナーは選手の人生を変えることができる仕事」だと思っています。

カラダのメンテナンスと同じくらい情報共有も大事

プロアスリートとして一流のトレーナーにメンテナンスをお願いする機会も多いのですが、やっぱり信頼できるトレーナーは、情報が豊富というか最先端の情報を持っているというかよく勉強されてると思います。

取り入れるかどうかは別として最先端の情報を共有してもらえると、選手としても選択肢が増えるわけで、やっぱり助かります。もちろん技術が一番大事ですけど、それだけだとトップアスリートから信頼されることは少ない気がします。

これからのトレーナーは独りよがりだと厳しいと思う

さっきの話にもつながるのですが、いまは情報がどんどん更新されています。かつ現場での検証データもすごく重要で、そういった情報をいかに早くかつ大量にキャッチアップできるかがトレーナーとしてとても大事だと思います。

そういう意味では、自分だけの世界とか、過去の自分の経験と実績だけでやっている「独りよがり」なトレーナーはどんどん厳しくなると思います。

とくにトレーナーは最初にどこで勉強するかでかなり未来が変わる世界だと思うので、しっかりしたところで勉強したトレーナーが増えてほしいなと思います。

これからトレーナーになりたい方へ

これからは、選手がトレーナーに期待することがどんどん増えてくる。そんなときに「何のためにトレーナーになるのか?」ということをしっかり考えることが大事になるんじゃないかなと思います。

カラダのメンテナンスはいい言葉が見つからないけど、手前の仕事のような気がするんですよね。もっと深いところにやりがいや目的を持って欲しいと思います。

技術がすごくても心がからっぽだったらトップアスリートとパートナーになりにくいですよね。みなさんのなかから将来サポートしてもらえる方が出てくるとうれしいですね。待ってます。

インタビュー・監修:宇佐美慎吾(トレーナー事業部部長)
撮影・制作:吉武和英(株式会社フロンティアゲート)

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